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生保業界「販売見直さなければ」  節税保険、国税が規制の動き
  全額損金の「節税保険」を巡り、金融庁に続いて国税庁も規制強化の動きに入ったことを受け、保険業界の動きが慌ただしくなっている。生命保険協会の稲垣精二会長(第一生命保険社長)は2月15日の会見で「過度な節税を強調しすぎるような販売は見直さなければならない」と話した。すでに一部の生保会社では、同種の保険の販売中止を決定している。
 稲垣会長は会見で、「(一部の生命保険の売り方が)本来の趣旨とはかい離してしまったことが、今回の国税庁のアクション(の理由)だと思う」と述べた。問題となっているのは、中小企業の経営者を対象にした「全損型」の生命保険だ。死亡すると数億円単位の保険金がもらえる契約で、払い込んだ保険料の全額を会社の損金に算入でき、10年ほどで途中解約すれば「解約返戻金」で大部分の保険料が戻ってくる。返戻金を役員退職金や設備投資費に充てれば課税されないため、生保業界ではここ数年で最大のヒット商品となっていた。
 しかし「保険料や返戻金が不自然と言っていいほど高く、節税のメリットばかり押し出されている商品が目立つ」(金融庁幹部)ことから、昨年夏に規制強化への動きが具体化。複数回の業界ヒアリングを経て、金融庁は10数社に対して「商品設計が合理性や妥当性を欠く。適切な対応を求める」と商品設計の見直しを求めた。
 さらに税務面からも規制の動きは進み、国税庁は今後、解約返戻金の割合が50%を超える保険商品については、支払保険料を経費として処理できる割合を制限する方針だ。今後パブリックコメントの募集などを経て、最終的に通達を見直す。
 生保業界としては、「税制(に与える効果)は保険商品の一つの特徴だが、提案の時は企業の事業承継や退職金準備といった本来の保障の意味合いをきちんとお伝えしている」などと釈明してきたが、勧誘の現場では節税効果も含めた「参考返戻率」という言葉を用いて税務面でのメリットをアピールしていたことも分かり、当局の理解を得ることはできなかった。
 こうした金融・国税庁の動きを受け、保険各社は商品の売り止めや返戻率の大幅な見直しを余儀なくされている。すでに第一生命ホールディングスや明治安田生命保険、住友生命保険など販売中止を決定したところも出ており、今後も保険料が引き下げられ、解約時に受け取る返戻金が減って節税効果が薄まる商品が続出する可能性がある。