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貼付と消印の手間を省く  印紙税の「税印」
  大量の契約書や領収書を発行する際、1枚ずつ収入印紙を貼り、ハンコで消印を押す作業は、経理担当者にとって大変な負担だ。単純に事務量が多いだけでなく、金券と同じである物理的な印紙の紛失リスク、押し忘れによる過怠税の恐怖もある。
 そこで、こうした事務負担やリスクを一掃する「税印」という制度がある。正式名称は「税印押なつによる納付の特例」。切手のような収入印紙を買って貼る代わりに、課税文書に課される印紙税相当額をあらかじめ現金納付したうえで、税務署に直接持ち込んで税印の押印を請求する仕組みだ。これにより、印紙を貼って消印をしたのと同じ法的な効力を持つわけだ。
 税印の最大のメリットは、印紙の購入・管理・貼付・消印という一連のアナログな作業とミスを完全になくせる点にある。一方で、大量の書類を税務署まで物理的に運び込む労力はかかる。
 ただし、税印には納付した印紙税額は表示されない。そのため、現実に文書が作成される段階にならなければ印紙税額が確定しないような文書は、税務署から税印押印の請求を棄却される。例えば、不動産譲渡に関する契約書など、印紙税額が文書の記載金額によって異なり、その記載金額が明らかでない場合、税印は使えない。