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何を見られる?  調査当日の流れと対応
  税務調査のメインイベントである「実地調査」は、通常2日間にわたって行われる。初日の午前中は「概況聴取」とも呼ばれ、経営理念や業界の動向、経営者の経歴などの雑談に近い対話から始まる。しかし、これは単なるアイスブレイクではない。調査官は会話を通じて、代表者の生活水準と役員報酬の整合性や、会社の意思決定プロセスに不自然な点がないかを、すでに探り始めている。
 午後は帳簿や領収書、請求書などの資料確認に移る。ここでチェックされるのは、売上の計上時期が適切か、期末付近の売上の繰り延べがないか、私的な支出が経費に含まれていないか、といった点だ。また、パソコン内のメール履歴や、金庫・デスクの引き出しの確認を求められることもある。
 2日目は、1日目の調査結果に基づいた各論点の深掘りや、調査官からの簡単な指摘が行われ、その後、税務署内での検討を経て、正式な調査結果が通知されることになる。
 注意すべきは、質問に対して「うろ覚えで答えない」こと。事実に反する回答は、虚偽の説明とみなされ、調査官の心証を著しく悪化させる。不明な点は「確認して後ほど回答する」と冷静に伝え、根拠となる資料を提示することが重要だ。隠し立てせず、さりとて必要以上にひるまず、一貫性のある説明を尽くすことが、最短で調査を終えるための最善策だろう。